SEO, SNS,ソーシャルの運用,リスティング広告・・・その使い分け

ツイッターでの何気ないつぶやきが,広く拡散することはよくある。というか,それこそがソーシャルのソーシャルたる所以である。
先日も,「脱法ハーブが危険ドラッグに呼称が変わったのなら,サービス残業も違法残業にすれば」という趣旨のツイートが拡散した。当のご本人がその拡散ぶりにたいそう驚かれていた。
リツートされるたびにお知らせメールが来るわけだが,それが半端な数ではないと。

SEOやソーシャルの運用は根気がいる

サイト運営者にとって,このソーシャル(SNS)の活用が,SEOと並んで不可欠となって久しい。サイト運営者は,想定するユーザーに拡散され共有される情報を発信していく必要があるわけだが,そういうことは単なる小手先のテクニックでできるものではない。他にはサイトのアクセスを増やし効果を高める手段としてリスティング広告(PPC広告)がある。これら様々な手段の特徴と活用するにあたっての注意点を整理しておきたい。

リスティング広告はその名の通り,広告であり,出稿するのにお金がいるわけだが,SEOやソーシャルの活用は,自分でやればお金はいらない。では,SEOやソーシャル運用が安上がりなのかといえば,全くそうではないことに注意が必要だ。まず,これらは即効性がない。したがって長期に渡る取り組みが必要である。しかも自分でやると言っても,それだけの時間を割くわけだから,実はタダではないのである。ましてや,正しい知識も持たずにやったところで,効果が保証されているわけでもなく,結果的には時間の浪費となる恐れさえある。
ただ,SEOやソーシャル運用というのは,人にすべて丸投げするものではなく,核心部分はサイト運営者自身が取り組むべきものであることは重要だ(実際は,ライターと言って,原稿を代わって書いたりする仕事があるのは事実である。ただそのようなものが有効な場面は限られている)。結局,SEOといっても,自らの事業内容を鮮明化し,ターゲットを絞る作業と相当程度かぶっているわけだ。その辺が,あらかじめ売り込む商品などが明確になっている広告の出稿との違いである。もちろん,これは経営者自身の仕事であるから,サービス残業という概念はない。

SEOにお金をかけるとは方法を教えてもらうことであり,丸投げすることではない

SEOやソーシャルの運用のコンサルというのは,あくまでそのやり方を教えてもらい,鍛えてもらうことであって,よそに丸投げして代行してもらうことではない。ブログの執筆,更新といった作業自体はサイト運営者自身が主体となって行う必要がある。
その点で「SEO対策します,全部お任せ下さい」という営業をする業者は,そもそもの考え方が間違っているといえる。もちろん,SEOといっても様々な領域があり,一種の技術やテクニックに属するものもないではない。しかし,それらはネットで調べればわかるようなものが大半であり,本気でサイト運営しようとするものなら,高いお金を払って教えてもらうようなものではない。

問題なのは,必ずしもネットの世界に明るくない人達が,巧妙な営業トークに騙されてしまうことである。しかもこの場合,契約の主体が消費者でなく事業者になるので,消費者保護の法律や制度を基本的に使うことができず,解約などがしづらいことだ。
そもそもネットで勝負すべきSEOの業者が「電話で」営業してくるという矛盾に気づくようにしたい。
実際,この手の営業は,悪徳なだけにとどまらず,犯罪に近いものまであり,過去に多数裁判沙汰にもなっているので,本当に注意が必要である。
特に悪質なものの一つの見分け方は,契約形態が「リース契約」かどうかである。リース契約は避けたほうがよい。そもそも「ホームペジの制作とかSEO対策」といった「役務の提供」はリースできないのである。

リスティング広告は,良いところに丸投げすれば良い結果が得られるかも?

これら根気のいるSEOやソーシャルの運用に対して,即効性のあるのは広告である。ただリスティング広告の場合,少ない費用で,大きな効果をあげようとすれば,高度なノウハウが必要になる。これは信頼できる業者に丸投げすべきである。業種によっては,ポータルサイトへの出稿なども考えられる(求人サイトなど)が,やりようによってはリスティング広告のほうが,パフォーマンスが良くなる可能性もある。
また,リスティング広告の場合,ランディングページ(LP)と言って,広告がクリックされた時にジャンプする専用のページを用意するのが望ましい。