相続登記ほか

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相続登記の流れ

人の死は避けられません。その時必ず相続が発生します。相続財産に不動産が含まれていれば,相続登記をするべきです。
「するべきです」と書いたのは,相続登記をしなければならないわけではないからです。
人によっては,相続登記をしなければならないこともあるでしょうし,する必要性に迫られない人もいます。

しかし,重要なことは,相続登記をしてもしなくても,相続はすでに発生しているということです。
単に登記記録が,以前の(被相続人)の名義のままになっているというだけです。その人は,もう亡くなっているのですからその人の所有物であるはずがありません。
登記記録(昔でいう登記簿)は,そのままでも,現実には所有権は相続人に移っているのです。

そういう意味では,売買のように,実際に代金をもらえるかどうかの心配とかはいらないので,一般の方がこつこつ聞いたり調べたりしながらやってもできないことはないし,致命的な失敗の可能性も少ないので,相続登記は自分でもできる登記手続きとも言えます。
しかし,以下に述べるような理由から,司法書士に依頼されることをお勧めします。

法定相続・遺言相続・遺産分割協議

相続人が一人であれば,簡単ですが,たいてい複数人います。そのようなときに相続財産をどのように分けるべきか,民法で決められています。これを法定相続分といいます。
ただし,それに従う必要はなく,相続人同士で誰がどれだけの財産を相続するかは自由に決められます。これを遺産分割協議といいます。
また,被相続人自身が,生前にあらかじめ遺産分割の方法なりを決めておくこともできます。これが遺言です。
適切な遺言を残してあれば,遺されたものが争うこともないと思われるので,遺言を残すことは相続人に対する義務ともいえると思うので,財産の多寡にかかわらず遺言をすることをお勧めします。

さて,遺産分割をしない場合は,法定相続分に従って,財産を取得します。すると,不動産(にかぎらず株式なども)であれば,相続人が複数であれば,必ずその複数人による「共有」になってしまいます。
それでよければ,そのような相続登記をすることも可能で,しかも,それなら相続人の一人からだけでも可能です。
他の相続人の知らないところで,共有の相続の登記をすることはできるわけです。法律で決まっているとおりに登記するだけなので,他の人にも不利益はないからです。
しかしそのような共有状態ですと,売ったり,貸したりするときに意見がまとまらない可能性があったり,相続人のうちの一人が住居とする場合なら,それが共有というのもおかしな話です。
そこで,通常は遺産分割協議を行い個々の相続財産ごとに,誰が取得するのかを話し合います。

そうなるとその不動産を取得した相続人は相続登記をしておいたほうがいいです。自分が所有者であることが他の人にはわからないからです。そのために思わぬ不利益を被る可能性があるからです。
また,相続財産を売却する場合は,必ず相続登記は必要になります。

まずは戸籍集め

相続登記をする場合,まず戸籍を集めないといけません。法定相続情報証明制度というものがはじまりますが,これも最初に戸籍を揃える必要はあります。
また,戸籍以外に実務上,被相続人の住民票の除票なども必要になります。
これらが意外に大変です。難しいことではないのですが,面倒なのです。
相続は,そんなにしょっちゅう遭遇するものでもありません。そのために一から戸籍の読み方などを勉強して,自分で必要な戸籍を集めることはお勧めしません。手間と時間がかかるだけです。
戸籍集めの段階から専門家に任せるのが賢明ではないでしょうか。
集めた戸籍をもとに,相続関係説明図というものを通常作成します。慣れればなんということもないものではありますが,一般の方が慣れるほど相続関係説明図を作ることはまずないでしょう。

遺産分割協議をして協議書を作成する

遺産分割協議自体は,もちろん相続人の方々がしなければなりません。司法書士が誰かの代理になったりすることはできません。
その結果を協議書にする必要があり,これは司法書士が作成できます。
これも難しくはありませんが,司法書士に任せておけば間違いはないです。

戸籍,相続関係説明図,遺産分割協議書など添付して登記の申請を法務局に対して行う

今までの説明は添付書類の作成になります。
添付書類というからには,「本体」があります。それが登記申請書です。添付書類を集めただけではだめで,登記申請書をつくらないといけません。
登記申請「書」と書きましたが,今どきの司法書士は,パソコンで作成して,それを印刷することもしません。電子情報のまま法務局に送信します。
オンライン申請といいます。なので正確には「申請書」ではなく「申請情報」です。
このオンライン申請には色々のメリットがあります。
一般の方でも,条件を整えれば,オンライン申請をすることは可能ですが,一度の相続登記のためにそれをするのは無駄でしょう。
オンライン申請をやってくれる司法書士に依頼しましょう。

それでも費用が

費用は自由化されていますので,司法書士によって違いますし,案件にもよります。
当事務所では,通常のケースで報酬は概ね6万円から7万円程度(税,実費抜き)です。
ただし,登録免許税という税金がかかり,これは不動産の固定資産税評価額の0.4%となりますので,ご注意下さい。

来るべき相続に備える

相続、遺産分割
資産のあるなしにかかわらず、相続に対する備えは今日極めて重要です。備えを怠ったまま、相続を迎えた場合、その手間とコストは甚大なものとなります。それでも相続人間で円満に解決出来れば、よいですが、かなりの場合、争いになり、後々の親族関係にも禍根を残すことも多々あります。相続が争族にならないために、遺言の作成をおすすめします。遺言は公正証書遺言の作成をおすすめしております。司法書士は、一当事者の意向のみを尊重するのではなく、円満な解決を目的に、全当事者の合意形成を最優先いたします。また、司法書士が窓口となって、税理士との連携も行います。遺言に関する業務だけではなく,近年注目の集まる「家族信託」への取り組みなども取り組んでいきます。
相続発生後の遺産分割手続きなどについてもサポートいたします。

相続対策は誰にでも必要です。

資産家のためのものというイメージの強い相続対策。それは大きな間違いです。
下のグラフのとおり、遺産の額5000万円以下で争いになった事件は76%もあります。

平成23年遺産分割事件司法統計

平成23年遺産分割事件司法統計

信託銀行が対象とするのは高額の資産ですし、相続税対策も主に資産家が対象になります。
ただ、税制改正で今後は相続税の課税範囲が拡大されました。それに伴い、相続税問題が各所で盛んに取り上げられるようになりましたが、相続対策を相続税の観点からのみみるのは極めて危険です。

相続人間の争いをいかに防止するか、誰にとっても満足のできる結果をもたらす、これが一番大事なのです。

複数の相続人が想定される場合、大体においてそのうちの一人程度があらかじめの相続対策をこっそり行なっています。つまり長男等、自分が「家」を継ぐ、継ぎたいと自覚しているものが内密に被相続人になる親等と結託してことを進めていることが多いのです。
それでいざ相続が発生した時に、他の相続人がそうした「策略」をはじめて知り、争いに発展する場合が大変多いです。
今日でも、相続といえば長男が継ぐものとの風潮は依然として強いと思われます。そのこと自体にに反対するわけではありません。
しかし、一方で現在では法律上の法定相続分が規定されており、他の相続人がそれを根拠に相続分を要求し、深刻なトラブルになるわけです。

従来こうしたケースで、専門家が関わる場合、どちらか一方当事者の立場にたって関わることがほぼ全てです。一方の当事者が、自己に有利なように専門家に依頼するわけですから当然といえば当然です。しかしこういう自分だけが得をしたいという自己中心的なやり方では、トータルで見れば「損」をしているケースは多々あります。何よりも親族関係の悪化というお金には代えられない結果を招きます。

最もリーズナブルで時間のかからない相続問題の解決をご提案します。

当事務所では全当事者の合意形成をお手伝いいたします。一般の方は相続の知識がそれほどあるわけではないので、一部の相続人が専門家と結託すれば他の相続人を出し抜くことは簡単にできます。しかしそのような専門家はモラルを問われるでしょう。
抜き差しならない対立にすでになってしまっているなら、そういう専門家の関与もありうるかもしれませんが、当事務所はそうなる前に、

円満に解決する方法をご提案します。

どのような解決が良いのか、これは全くケースバイケースです。ヒアリングを重視します。当事者同士にお任せするのではなく、間に第三者が入るというのがとても大切なのです。当事者同士の話合いの橋渡しを致します。そして最善のスキームのご提案をします。この全員の納得いただけるスキームの提示というのが専門家の腕の見せ所です。当事者同士で話し合っていても、互いの利害が一致することはないので永遠に平行線になりがちです。また知識不足から解決策が思い浮かばないこともあります。中立の観点から提言する人が必要なのです。
みなさんにぜひやっていただきたいのは、相続の発生する前に、

あらかじめ遺言を作ることです。

日本では,遺言が普及していませんが,上記のようなトラブルを避けるためには遺言をしておくことが不可欠です。もちろん,意思能力の低下に乗じて遺言を書かされたなどというのはもってのほかです。
そんな事態にならないように今から遺言を準備しておきます。
遺言には3種類の方式がありますが,最終的には公正証書遺言にすることで,よりトラブルを防ぐことができます。当事務所では遺言原案作成を行います。
また、場合によっては通常の遺言では、依頼内容を実現できない場合は、民事信託の活用の提案も行います。
民事信託とは、信託法の改正によって注目されている分野で、信託銀行などの信託業者でなくても、信託の仕組みを利用できるものです。

相続と成年後見制度

公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート会員ですので、成年後見制度利用の際も安心してご依頼いただけます。
相続が発生して、遺産分割協議が必要になっても、相続人の中に、判断能力の低下してしまっている人がいる場合、その人を無視して勝手に遺産分割することはできません。
そのような場合、その人に成年後見人をつけるなどの対策が必要となります。

あらかじめそのような事態に備える任意後見契約というものもあります。

いわゆる認知症などになり、判断能力が低下した場合に備えて結ぶ契約です。「生活、療養看護及び財産の管理に関する事務」を代理人に委託する契約です。

この契約は「公正証書」で作成する必要があります。この契約は、判断能力が低下してから効力が発生するものです。その時に任意後見監督人という人が家庭裁判所により選任されて、任意後見人=代理人を監督します。したがって、それまでは、代理人の出番はありません。なので、それまでの間もご本人を定期的に訪問したりして見守る「見守り契約」というものをセットにすることが多いです(移行型)。

任意後見開始の際には後見監督人の監督が十分なされる確証を得ていただけるよう説明いたします。
そして見守り契約について、形ばかりにするのではなく、ご親族にかわってご本人の権利擁護のため、さらには介護面での関係部署との連携でそもそも任意後見の必要な状態になるべくならないよう、健康維持、生活の質の維持などの支援を行なって参ります。