司法書士特別研修と「新問題研究要件事実」

新問題研究要件事実
岡口基一氏の「要件事実マニュアル」が改定され第4版となっているのだが、その「はしがき」を読んでいて気づいた。

司法研修所が「新問題研究要件事実」において、いわゆる貸借型理論の修正や、「登記基づく」の説明の変更などをしたため、賃貸借や消費貸借などの分野では要件事実の内容を大幅に変更することを余儀なくされ、また登記訴訟でも一部内容を変更した

? 「余儀なくされ」というのは、しなくてもいいのにいらないことをしてくれた、というふうにも読める。
結論から言うと、これまでの考え方でも間違いでもなんでもないわけで、どの考え方を採用するかという問題である。
ただ、研修受講生としては、混乱するポイントになる。
これについて言及した記事↓にもあるように関連する書籍もこの点を盛り込んだ改定が行われている。
認定司法書士の道が第3版に改訂されてました。


ほかに、

ただし、中央研修後期の類型別要件事実の小山弘先生の講義は、旧来の考え方で行われた。しかし、一方で「新問題研究」は特別研修の必読図書になっているわけですね。

冒頭に書いた「要件事実マニュアル」はこちら。


で、問題の貸借型理論の修正については、↓2巻に解説があります。
岡口氏によれば、

何十年も前の見解に戻っただけ

とのこと。