6次産業化-成功の鍵は?

公開日: : 最終更新日:2017年1月11日 士業の仕事 , , , ,

瀬付きあじ

写真提供:萩市

「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(六次産業化法)という法律が平成23年に施行されており、これに基づく事業計画の認定が行われている。
このうち、農林漁業者等が、農林水産物及び副産物(バイオマス等)の生産及びその加工又は販売を一体的に行う事業活動に関する計画である総合化事業計画の認定状況は、平成25年10月31日現在で1681件に上る(農水省サイトによる)。

「萩大島船団丸」と九条ねぎの「こと京都」の例

今回はこの内の2つの事例を取り上げてみたい。山口県の「萩大島船団丸」と九条ねぎの「こと京都」である。

萩大島船団丸は、先日(7月17日)、日テレのevery特集というので取り上げられ注目が高まっていた。
http://www.ntv.co.jp/every/feature/20130717.html
(現在,この動画の公開は終了しています)
そこへ昨日(8月1日)、ニュースゼロで取り上げられ現在、問合せが集中しているようです。「海の男60人を率いるのは、漁業の経験のない若い女性」というところが注目を浴びているわけだが、成功の要因を考えてみたい。

まずひとつは、もともと「瀬付きアジ」というブランドがあったということ。商品自体が良い物、競争力があったということである。しかしながら、良い商品があっても売る方法がなければどうしようもない。

ここに営業事務担当である親分の坪内さんの必死の営業努力があった。漁師さんだけに任せていたら不可能なことであった。

また、坪内さんは商品自体の良さを最大限発揮させるための様々な工夫を行った。船上での血抜き処理や魚を発泡ケースに綺麗に並べるなど、漁師さんにとっては負担が増えることだが、それを徹底していった。

6次産業化の成功の鍵は何か、参考になります。

この萩大島船団丸と共通点があるのが農業生産法人こと京都。こちらは8月1日の朝日新聞「この人に聞きたい」で取り上げられた。
その記事によると、やはりブランド力のあった「九条ねぎ」を武器にしたということ。それを武器に社長自ら東京のラーメン店に飛び込み営業をかけたとのこと。
この社長さんも、もともとはアパレルの営業マンで、実家の農業に就いた人である。

商品力×営業力がポイントとなる

農林漁業者自身が、営業も出来れば一番良いのだろうが、もともと営業経験などは乏しいはずで、なによりも日々の作業のなかで時間のやりくりも大変であろう。そこで、外部の専門家というか、営業や経営自体に長けた人材の登用は不可欠といえるのではないだろうか。
また、6次産業化法にもとづく認定申請や各種補助支援事業への応募など事務作業だけでも大変である。
何よりも、6次産業化にむけて事業形態自身を考える必要がある。例えば、萩大島船団丸はもともと船ごとにあった3つの有限会社が社員となって合同会社を設立する形態をとっているようだ。(現在は株式会社GHIBLI)こと京都は株式会社だ。こうした法人化に伴う各種手続きも必要になる。

以上、2例を取り上げたが、おそらくこれは数少ない成功例ではないか?冒頭に書いたように認定されている計画は1497もある。これらの概要をざっと眺めてみたのだが、同じ地域で同様の生産者が同じような計画を出していたり、また「サイトを立ち上げインターネットを活用して販売する」といったものも結構目立つ。インターネットで販売するということの難しさを理解して、計画立案しているとは到底思えない。非常に安易安直な印象を受ける。サイトを立ち上げただけでは「砂漠に立つ自動販売機」でしかないということを知らないがゆえの計画と言われても仕方がないであろう。

ここで取り上げた2例は、ネットには全く頼っていない。飛び込み営業であり、電話営業だ。萩大島船団丸なんかは、これからネットも活用すれば伸びていけると思われるが、現状では完全に後手に回っているかんじで、おそらくそこまで手がまわらないのであろう。だが、それで良いのだと思う。物事には優先順位というものがあり、確たる根拠もなく「ネットで販売」などと言っているほうがおかしいわけである。

司法書士としても、6次産業化は、注目の分野であり、研修等もある。今後関わって行きたい分野である。

重要なことを書き忘れた。それにしてもテレビの力っていうのはすごいですね。
ちなみに,Web上ではもっぱらfacebookページで情報発信されているようです。
https://www.facebook.com/pages/%E8%90%A9%E5%A4%A7%E5%B3%B6%E8%88%B9%E5%9B%A3%E4%B8%B8/106497242832250
または,
萩大島船団丸(株式会社GHIBLI 代表取締役) 坪内知佳の活動内容の配信ページ

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